こんにちは、ベンチャー支援をしている公認会計士の岡田です。
この記事では、
- 会社ウェブサイト(コーポレートサイト)の必要性
- 自前が良いのか、外注が良いのか
- 自前で作る方法
について書いていきます。
会社設立が間近な皆さん、コーポレートサイトの必要性を感じている方も多いのではないでしょうか。
簡単な作り方を紹介しますので、ぜひご覧ください。
目次
会社ウェブサイト(コーポレートサイト)の必要性
いまやほとんどの会社がコーポレートサイトを作っているような感じがしますね。
では、なぜこんなに多くの会社がコーポレートサイトを作っているのでしょうか。
主には「営業・マーケティング」「採用」「資金調達」の3つの目的があります。
営業・マーケティング
一つ目は営業・マーケティングです。
研究者・技術者の皆さんが起業する場合、製品・サービスを自社で直接営業・マーケティングする場合もあれば、代理店を使う場合もあるかと思います。
もちろん自社で直接マーケティングを実施する場合は、情報発信の場としてコーポレートサイトが重要です。
コーポレートサイト上に製品・サービス・技術の特徴・優位性を記載し、適切にウェブ広告等を回すことで、問い合わせ増が期待できます。
代理店を使う場合であっても、コーポレートサイトは重要です。
皆さんが何か製品・サービスを営業されることをイメージしてください。
多くの場合、本気で発注を考えるほど、その企業のウェブサイトを確認して「ちゃんとした企業か」「製品・サービスの他社との違いは何か」を調べると思います。
その際、コーポレートサイトがないと「この企業、大丈夫かな」と思ってしまうかもしれません。
どのようなチャネルを使うにせよ、コーポレートサイトの存在は非常に重要と言えると思います。
採用
二つ目は採用です。
採用も、皆さん自身や従業員が直接声かけをする場合も、エージェントや転職サイトを使う場合もあると思います。
いずれにせよ、企業に関心が出たら、採用面接の前に最低1回はコーポレートサイトで企業の詳細を調べると思います。
そこでコーポレートサイトがないと「ちょっとやめとこうかな」と思ってしまうかもしれません。
一方、コーポレートサイトでその企業の可能性や経営理念を理解して、より一層好きになることもあるかと思います。
採用においても、コーポレートサイトは非常に重要です。
資金調達
三つ目は資金調達です。
VC等の投資家が一番見るのは、もちろん事業の中身や事業計画なのですが、投資検討中に1回はコーポレートサイトを見ると思います。
そのときにコーポレートサイトがなかったり、あまりにもわかりにくかったりすると「研究や技術に興味はあるけど、マーケティングには興味がないのかな」「大丈夫かな」と思ってしまいます。
意外と関係があるので、資金調達のためにもしっかりコーポレートサイトを作っていきましょう。
自前が良いのか、外注が良いのか
コーポレートサイトは、皆さん自身や従業員が自前で作る場合も、ウェブ制作会社等に外注する場合もあるかと思います。
外注する場合は、個人に委託する場合は10万円から、ウェブ制作会社に委託する場合は100万円程度かかる場合もあるようです。
自前の場合は、以下の方法であれば初期費用1万円程度で作れます。
起業したてのころは、1円でも惜しい気分だと思いますし、自分で作る方法を1回知ってしまえば、その後ウェブサイトの構成等を事業の成長や経営課題にあわせて変えていくことが可能です。
最終的に外注するにせよ、以下のような簡単な方法を少し試してみてから実施することをオススメします。
自前で作る方法
「これまで自分でウェブサイトなんて作ったことない」という方でも、以下の方法であれば、とりあえず丸1日あればそれなりのウェブサイトが作れるかもしれません。
実は、このウェブサイトも以下の方法で、5時間程度で枠組みを作ってしまいました。
レンタルサーバーの契約
まずウェブサイトに関するデータをインターネット上に置くため、「レンタルサーバー」を契約します。
レンタルサーバーは以下の3つが有名です。
- エックスサーバー(エックスサーバー株式会社)
- ロリポップ!(GMOペパボ株式会社)
- さくらのレンタルサーバ(さくらインターネット株式会社)
正直どれでも問題ないですし、各社ごとのプランによっても違うのですが、エックスサーバーは高機能、さくらのレンタルサーバは安価、ロリポップ!が機能も価格も中間くらい、という印象です。
私はロリポップ!のスタンダードプランを使っていますので、この後はロリポップ!ベースでご紹介しますね。
ドメインの取得
まずレンタルサーバーを契約したら、次にドメインというものを取ります。
ドメインはインターネット上の住所のようなもので、このサイトでいうところの「researchers-startup.jp」という部分です。
このドメインを貸してくれる業者と契約します。
私はロリポップ!と同じGMOペパボ株式会社が運営しているムームードメインと契約しています。
なお、コーポレートサイトについてはストレートに「(会社商号).co.jp」が一番無難でしょう。
「.co.jp」は、日本に存在する会社しか使えないため、ウェブサイトの信頼感がアップします。
(このウェブサイトは個人サイトなので、「.co.jp」は取れません)
またドメインは先に取得されていると使えないので、会社商号を決める際に、必ずドメインを調べた方が良いです。
ドメインを取得したら、レンタルサーバーのマニュアルを確認しながら、レンタルサーバーの管理画面にドメインを登録します。
ロリポップ!の場合はムームードメイン取得後に、「独自ドメイン設定」から設定します。
レンタルサーバーへのWordPressインストール
次にレンタルサーバーに、「WordPress」をインストールします。
WordPressは、ウェブサイトやブログが簡単に作成できるコンテンツ管理システム(CMS)です。
「プレスリリース」や「製品ラインナップ」など、継続的に情報コンテンツを追加・更新するコーポレートサイトでもよく使われます。
世界のウェブサイトの1/4がWordPressで作られているようです。
ロリポップ!の場合、管理画面から簡単にインストールできます。
WordPressテーマの導入
WordPressだけでも簡素なブログサイトは作れるのですが、コーポレートサイトを1から作るのは大変です。
なので、コーポレートサイト用に作られた「WordPressテーマ」というフォーマットをインストールします。
日本製も海外製もあるのですが、日本製は言語的に使いやすい反面、今風のテーマは高額な場合が多いです。
私は海外製の「The 7」という数千円のテンプレートを使っています。
(同僚のデザイナーにおすすめされました)
テーマを購入し、zipファイルをダウンロードします。
その後、WordPressの管理画面から、「外観>テーマ」にて、新しいテーマとしてzipファイルをアップロード、有効化するだけです。
テンプレートウェブサイトの導入と書き換え
テーマだけでも、ちょっと作りはじめるのは難しいと思います。
次はテンプレートウェブサイトを導入しましょう。
「The 7」であれば、「The7 > Pre-made Websites」という項目から、好きなウェブサイトをインストールします。
その際、ウェブサイトの名前に「WPBakery」や「Elementor」と書いてあるのは、ホームページビルダーのようなウェブサイト作成ツールが付いているものです。
私はテンプレートのラインナップが多い「WPBakery」を使っていますが、「Elementor」の方が直感的に操作できる利点があるようです。
あとはこのテンプレートを導入して、ウィザードツールで色合いやフォントを調整したり、「固定ページ」という更新のないページをデザインしたりします。
ここからは、ぜひご自身で色々いじってみてください。
スタイリッシュな写真やロゴの作り方
いじってるうちに、自分で会社商号のロゴや、スタイリッシュな写真を作りたくなると思います。
ただAdobeのIllustratorやPhotoshopというソフトは高いし、難しそうですよね。
実際、慣れると高機能なのですが、初心者には少しToo Muchです。
そこで、私はCanvaというサービスを使っています。
無料でもかなり充実したテンプレートを使って簡単にデザインができますし、Proにすれば画像背景の透明化もできるので会社用にも使えると思います。
このサービスも非常に直感的に使えるので、試しにいじってみてください。
まとめ
ここまで、コーポレートサイトの作り方をざっと説明しましたが、いかがだったでしょうか?
HTML等の言葉は一回も出てこなかったと思います。
私も昔HTML等を学んだことがあるのですが、初めてWordPressを使ったら、簡単さに感動しました。
少ない金額でできるので、ぜひチャレンジしてみてください!